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2015/04/23

沙季華〜努力は絶対報われる〜【lampインタビュー】

魔法のランプがなくても、神様にお願いしなくても、願いは自分で叶えられる!
スペシャルインタビューでは、さまざまなジャンルで活躍する女性たちに自身の“願いを叶える方法”についてお伺いします。

今回お話を聞くのは、24歳という若さでスタントマンとして活躍する沙季華(さきか)さん。子どもたちを喜ばせるヒーローショーから、映画などの激しいアクションシーンまで幅広くこなす沙季華さんに、いまの“願い”や仕事に対する思いなどを伺いました。

初めてのスタント仕事は火だるま


スタントマン沙季華インタビュー写真


−−まず、どのような経緯でスタントの世界に入られたのでしょうか?
小さい頃からスタントを仕事にする両親の姿に憧れていたんです。それに、スタントを始める前からダンスや体操をやっていて、人前に出るのが好きだったので、自分の技を人に見せる仕事がしたかったんです。
高校に入学したときもチアリーディング部に入るか迷ったんですが、親孝行の意味を含めてスタントの道を選びました。その後、「座学より、現場に出て学んだ方が絶対自分のためになる」と思って大学を退学したのも、本格的にスタントの世界に入るターニングポイントですね。

−−実際にスタントに関わり始めたのはいつ頃でしたか?
中学3年生のときからスタジオで稽古を始めました。仕事として初めてスタントをしたのは高校1年生で、火だるまをやりました(笑)。

−−最初の仕事で火だるまですか!?
はい(笑)。そのときは女子高生スタントマンという紹介で、「スーパーJチャンネル」の取材で撮ってもらいました。耐熱スーツを着た上に耐火ジェルを塗って、火をつけて倒れたら消すという流れを確認して本番に挑んだんですが、緊張しましたね。



高校1年生で18mの飛び降りを経験


−−稽古は普段どういったことをされるんですか?
まずマット運動からなんですが、基本的な前転から始まって、倒立、側転、バック転、それからアクロバット的なもの。器械体操的な動きですね。それから受け身の練習、殴りや蹴りの基本練習をやって、立ち回り、と続けます。立ち回りは、一人の主役が複数人を倒していくシチュエーションの稽古です。その後は時代劇の殺陣の基本をやって、その後もう一度立ち回りを練習して終わります。だいたい一日2時間くらいで、これらをみっちり練習します。

lampインタビュースタントマン沙季華

沙季華さんが実際に飛びおりたビル



−−実際にお仕事を始めてから、「スタントをやっていて良かった」と思った瞬間はありましたか?
高校1年生のときに、このスタジオのビルの屋上から18m下に飛び降りたんですが、飛び降りた後に普通の生活じゃ絶対に味わえないような達成感があって、自分にとってのやりがいを感じたんです。それから、スキマスイッチの大橋卓弥さんの「はじまりの歌」っていうミュージックビデオに出演して、完成したものを見た周りの人が「かっこ良かった」「良かった」って言ってくれたときは、スタントをやっていて良かったって思いました。



▲メガネをかけた女子高生姿で迫力あるアクションをこなす沙季華さん


スタントマンは裏の主役


剣をかまえるスタントマン沙季華


−−スタントと聞くと、危険な仕事を役者の代わりにやるという、どちらかといえば裏方のお仕事をイメージしがちですが、お仕事を始めてスタントに対する見方は変わりましたか?
裏の主役だなとは思いますね。スタントマンがいないと成り立たない作品はたくさんあるし、見ているお客さんはわからないかもしれないけど、そういう人たちがいるおかげで、もっと良い作品になっていると感じます。

−−これまでで大変だったお仕事はどんなものですか?
いっぱいあるんですけど……(笑)。映画の撮影で、女優さんのスタンドイン(撮影前、照明の加減や立ち位置を確認するための俳優の代理)をしたときは、真冬の川の中に3時間くらいずっといなければいけなくて。雪と川の流れがあまりにもすごかったので、なかなかいいポジションが見つからなかったんです。そういう仕事なので耐えるしかないんですけど、やっぱりキツかったですね。

あと、バラエティ番組で着ぐるみを着て平均台の上で転回(別名:ハンドスプリング)ができるかテストをしたことがあって。平均台の幅に対して、着ぐるみの足がかなりはみ出していたので、3〜40回、転回する度にひたすら平均台から落ちるんですよね。そのときばかりはスタント辞めたいって少し思いました(笑)。

lampインタビュー/スタントマン沙季華

−−ほかにも思い入れのあるスタントはありますか?
つい最近もアクション満載の映画に参加したんですが、1時間半くらいの映画を5日間で撮るハードスケジュールで、31時間くらい寝ずに熱気ムンムンのなかアクションをしました。それもすごいキツかったんですけど、やっぱり完成したものを見ると、頑張って良かったって思いましたね。

−−スタントのお仕事は幅広いんですね。
そうですね。ほかにも、子どもたちに人気の戦隊ヒーローやヒロインのスーツを着て、アクションやショーをするスーツアクターもスタントのお仕事だし、小学校や中学校で行う交通安全講習会での自転車スタントもそうです。

−−スタントのお仕事はケガをしやすいと思うんですが、普段身体の管理で意識していることはありますか?
確かにアザは日常茶飯事ですね(笑)。身体の管理で言うと筋トレはやっぱり大事です。それからモデルさんや女優さんの吹き替え役も多いので、体型維持。太っちゃうと見ている人も本人じゃないと気付いてしまうし、例えば戦隊もののヒロインのスーツを着ているのに脚が太いってどうなんだろうと思うので(笑)。

スタントマンのパイオニアである父に追いつきたい


願いを叶える方法について語るスタントマン沙季華


−−ご自身のスタントのスタイルに影響を与えている人やモノはありますか?
父ですね。父は42mの高さから飛び降りをしたことがあって、日本記録になっているんですが、そういう話を聞くと追いつきたいっていう気持ちが出てきます。それからスタントって命に関わるものが多くて、絶対の安全がないとできない仕事なので、礼儀や信頼関係が大事だと学びました。やっぱり父がいる現場は安心感がありますね。

−−普段のお仕事のなかでご自身が悩みがちなことはありますか? また、それをどうやって乗り越えていますか?
スタントって男の仕事というイメージがあるし、練習すると確かに男っぽい動きになってしまうので、女性らしいしなやかな動きができるようにいつも意識しています。実際にショーで撮影した自分のスタントを見て、「女性なのに脚ががに股になってる!」と至らない部分を見つけたら、鏡ばりの稽古場で自分の姿を見ながら試行錯誤します。

lampの魔人に叶えて欲しい願い

−−ランプをこすって登場した魔人に、自分の弱点を何か一つだけ克服させてもらえるならどんなところをお願いしますか?
「脚力が日本一の女性になりたい!」です。練習を見ていても脚力がある人とない人では、ジャンプして開脚をしても動きが全然違うんですよね。ただ体型維持のこともあってあまり脚を太くできないので、最近は綺麗な筋肉をつけたいと思い始めました。前は筋肉を付けるために、ガンガン筋トレをしていたんですが、筋肉を付けすぎた腕が今すごくコンプレックスで。スタントする上では必要なんですが……。ついでに「腕が細くなりたい」っていうのもお願いしたいですね(笑)。

『普通じゃない人生』

−−今日までの人生について、ご自身で自伝を書くとしたらどんなタイトルにしますか?
『普通じゃない人生』かな(笑)。昔から、毎日同じ時間に出勤して、同じ机で仕事して、同じ時間に帰るっていう仕事よりも、ちょっと変わった仕事をしたいという思いがあったんです。もちろんそうやってお仕事をして、ちゃんとしたお給料をもらっている方もすごいし、なかには憧れる部分もあるんですけど、やっぱり人前で何かを披露することに興味があるんですよね。お給料のためというよりも自分のために生きたいし、好きなことをやって生きたいと思っています。

lampに願いをこめるスタントマン沙季華

−−何かに挑戦したいけれど、なかなか行動に移せない。そんなみなさんが一歩踏み出すためのメッセージをお願いします。
実際にスタントを始めてからもまだまだ足りないところがあるんですが、努力してできないことはないと思っているので、私自身は「努力は絶対報われる」をモットーに頑張っています。バック転にしても、始めたときは全然できなくて、できる気もしなくて。周りからもできないって言われていたんですが、努力を重ねてできるようになりました。だから最低1週間でも努力を続けるってことが大事だと思います。それと、「こういう人になる!」と思える憧れの対象を決めておくと、くじけそうになったときにその人を見て、「頑張れ自分!」って励ますことができるので、そういった憧れの対象を定めて自分を奮い立たせるといいと思います。

−−では最後に、今後の展望をお聞かせください。
父の飛び降りた42mが日本記録なので、いつかその記録を超えたいです。そしてそんな仕事がいつ来ても応えられるように、日々努力していきたいです。

【info】

沙季華(さきか)

1990年生まれのアクション女優。高校1年生からスタントの仕事を始め、現在はテレビや映画、ミュージックビデオを始めとしたメディアのほか、戦隊ショーや交通安全講習会など幅広い分野で活躍中。


[ライター/アベユーカ カメラ/クロカワリュート]

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